空中日記

日記というからには毎日書きたい

0131 オカマとピエロのサファリパーク

一つ年上の母方のいとこの姉ちゃんが体調不良で自宅療養をすることになったと母から聴かされた。

すごく勉強熱心(「そういう」家柄というのもあったのかもしれないけど)で、誰でも耳にしたことある東京の有名な大学に入って、卒業後は有名な会社に就職して世界中を飛び回る…という、いわゆるエリートコースまっしぐらなひとだった。でも、それを人前(少なくとも俺みたいな親戚が集まるような場では)ひけらかすようなことをするわけではなく、いつ会っても愛嬌と親しみやすさがあるひと。完璧だな、と思っていた。

確かに元々めっちゃ身体華奢だったけど、仕事の多忙さがたたって休まなくてはいけなくなったと聞くと、なんだかとってもやるせない。かつての自分に「完璧」とはなんぞやと問うてるところです。もうじいちゃんの葬式以来数年会ってない。久々に話したいなと思ったのでした。

「私を構成する9枚」というのを考えてみた。楽しんで考えることが出来た。補足をしていきたい。

1. QUEEN『Greatest Hits』
生まれてはじめてツタヤでCDを借りて聴いた洋楽のアルバムがコレだった。そもそも僕が音楽を好きになったきっかけはサッカー好きだったから。代表戦見てればB'z、ウイイレのオープニングはQueenWe Will Rock Youてなわけです。思い出補正だけでは済まされない良い曲がいっぱい。昔一緒にSetmonoで一緒にバンドやってた大久保君が「もしこれがただのオリジナルアルバムだったら最強だよねこのバンド」と話してたことが妙に印象に残っている。確かに僕もそう思う。

2. Weezer『Pinkerton』
高校時代、ベースを手にして間もないころはそのころなりに音楽分かりたい(少なくとも分かってるフリしたい)と思っていた。そのときに手を出したのがWeezerだった(これがそもそも間違ってる気がする)。Grill BoyというWeezerコピバンをやったことがあるのだけど、『Say it ain't so』という曲で気持ちが高ぶった演奏をした結果、「あのベースはキチガイ」「バケモノ」という声がライブの様子を録画していたビデオの中に入っていて少し落ち込んだ。23歳のことです。ていうかこの曲1stの曲だったわ。

3. 柴田淳オールトの雲
受験期の土曜の午前中とかにこのひとのラジオがやってて良く聴いてた。歌の内容っていうより声がすごく好きだった。いわゆる「昼ドラの歌姫」的なことを言われだして、本人の売り方もマインドもそういうドロっとした方向に寄りすぎちゃった印象があって、それが個人的には残念だなっていつも思うけど、このファーストアルバムはとても好きです。『変身』とか。

4. The Rolling Stones『Black and Blue』
まずジャケが最高ですね。もうそれに尽きます。まああとバラードの曲がどれも良い。あとノリが良い。それだけです。ストーンズについてはまともにアレコレ書く気にならないのはなんでだろう。

5. Kraftwerk『Radioactivity』
高校の時にやってたバンドのギターボーカルと大学進学して2年ぶりくらいに会った(あんときのあいつリアル浮浪者だった)夜にそいつの家で聴いて衝撃を受けた作品。その数か月後にドラムに元Blowfly、NIGERUNAのコーヘイラモーンを迎えた3ピースバンドで長町RIPPLEでライブをした。SEはこのアルバムのTr.1と2。ちなみにその日のイベントで出演した5バンド中4バンド出ることになって途中本当に死にそうになった。途中で裸になったりもした。ホール代払えるか不安で震えるくらい金がなかった。

6. Radiohead『The Bends』
生まれてはじめてみた外タレはレディオヘッドでした。インレイボウズのツアー、さいたまスーパーアリーナ2日目。『Fake Plastic Trees』を聴けた。感激だった。誘ってくれて、『Just』が聴きたいとずっとライブ前に言ってた高校の友達はその後アムウェイディストリビューターとして東京で生活しているらしい。

7. The Rapture『Echoes』
大学時代、スノビズムに浸ちゃっててね。知らず知らずのうちに浸っちゃってるモードな自分に気づくこともなくただただ恍惚を覚えていた僕がほぼ毎月欠かさず買っていた音楽雑誌スヌーザーで激推しされてた(なおかつ自分が聴いたことない)ことで聴いたバンドの中で一番カッコ良いと思ったのがラプチャーだった。もう、そもそもスヌーザー読んでスノッブ気分になってること自体がアレだなと今では思うけど。

8. MO'SOME TONEBENDER『LIGHT,SLIDE,DUMMY』
略してLSD。こじらせまくっていた大学時代、クスリがなくても俺はこれを聴けばトベるなコレと思わせてくれた(字面だけ見ると最高にダサイな…)。俺の周りにほとんどモーサムを知るひとがいなかったことが良かったんだと思う。散々暴力的でやけっぱちな音をまき散らした後に来る『見知らぬところ』が本当に素晴らしい。声が裏返っちゃてるテイクをそのまま採用してしまうところも含め素晴らしい。

9. GELLERSGELLERS
大学入学したころに出したアルバムだということを先週知って心底出会いの遅さを恥じ落ち込んだ。20年来の幼馴染みで組んだバンドがコレかよって思う。僕、音楽そのもののこと、きっと好きなんだけど、「きっと」って言ってしまう部分って、もしかしたら誰が誰と何やってるかとかみたいなとこというか、あくまで人間がやってる感というか、ロマンチックな部分というか、そういうのが実はすっごく大事なのかもって思った。すごく憧れるし、俺もそういうバンドがやりたいって凄く思わせてくれた。非常におこがましい言い方だけど、いつか対バンしたい。